カバー曲が増加する理由とは!?
日本のミュージックシーンにおいて、カバー曲が増加しています。
ベテランから新人までセンスの良いカバー曲を歌えるかは、人気を決定づける重要な要素なひとつとなっています。
ミュージシャンにとってのカバー曲の位置付けと、増加傾向にある理由を考察します。
カバー曲は本当に増加しているのか
カバー曲が増加している印象がありますが、実際にその数が増えているのかは不明です。
では、なぜ私たちはカバー曲が増加している印象を受けるでしょうか。その理由から考えたいと思います。
《YoutubeやSNSの普及によりCD以外でも作品発表の場が増えた》
一番の理由は、SNSの普及だと考えられます。それまでカバーを発表するには、音源に収録するか。テレビ、ラジオやラジオで演奏する方法だけでしたが、インターネットのメディアが普及したことでプロ、アマ問わずにカバー曲を発表しやすくなりました。
ミュージシャンは自身のルーツや、影響を受けた曲を紹介する形でカバー曲を気軽に発表できるようになりました。
《新曲よりも話題になりやすい》
完全新曲とカバー曲が仮に同じ作品数リリースされていたとして、ニュースに取り上げられやすいのはカバー曲です。なぜその曲をカバーするのか?と理由を考察したり、インタビューしたり、元歌のアーティストとの関係について取り上げたりカバー曲の方が話題に上がりやすいのも、カバー曲が増加した印象を受ける理由であると考えられます。
カバー曲が増加した理由を考える
なぜ、ミュージシャンはカバー曲を歌うのでしょうか。幾つかの理由が考えられます。
1.その曲のファンが既に存在しているので、売り上げが見込める。
カバー曲を発表する一番の理由が、これにあたると考えられます。
既に名曲と呼ばれている曲をカバーすれば既にその曲のファンが存在しているので、一定の売り上げを見込める事が出来、ファン増加にもつながります。しかし、カバーする楽曲に強烈なイメージが存在している場合は、避難される可能性も高いです。
2.自身のルーツを紹介する事が出来る。
ファンにとって、応援しているミュージシャンのルーツや影響はとても興味があります。発表するカバー曲はそのミュージシャンに何らかの影響を与えた曲であるはずです。そのような曲を知ることでより、ミュージシャンのファンになり、音楽の見聞も広げることが出来ます。
3.アーティストが音楽の幅を広げる事ができる。
既存の曲をカバーすることで、0から新曲を作る手間を省く事が出来ます。
また、作詞作曲をする人間にとっては常に「マンネリ化」にならないように気を使っています。カバー曲を発表する事で、自身の音楽の新しい表現方法を模索する事が出来るのも、大きな理由の一つです。
上記以外の理由にも、イメージチェンジを図る事が出来たり、また逆に既存の構築されたイメージを更に深める事に役立ったりと、カバー曲を披露する理由は多くあります。
おすすめカバー曲
最後に、オススメのカバーアルバムを紹介いたします。
FAKEBOOK/大橋トリオ
幅広い音楽性を持ちあらゆる楽器を自身で演奏するマルチプレイヤーとして知られる大橋トリオのカバーアルバム。
洋楽スタンダードから歌謡曲まで幅広いジャンルのカバーを味わえます。
だれそかれそ/ハナレグミ
SUPPER BUTTER DOGの元ボーカルで多くのアーティストとのコラボレーションで知られるハナレグミのカバーアルバムです。
「ウィスキーが、お好きでしょ」など、日本の有名曲を時代を問わずに網羅しています。
LIVE IN LIVING for GOOD Night/羊毛とおはな
ボーカル千葉はなが2015年に36歳の若さでこの世を去った、アコースティックユニット、羊毛とおはなの洋楽カバーアルバム。
アコースティックギター1本の演奏とは思えない、良質な演奏と圧倒的なボーカルの歌唱力が味わえる作品です。
洋楽と邦楽はレベルの違いがあるのかという問題について
外国の音楽(洋楽)とJ-POPなどの日本の音楽(邦楽)はどのように違いがあるのでしょうか。
「音楽に国境は無い」と言われますが、洋楽と邦楽はあらゆる面で違いがあります。具体的にどのような違いがあるのでしょうか。邦楽は洋楽に比べてレベルが低いのでしょうか。様々な角度から検証したいと思います。
洋楽と邦楽の違い
洋楽と邦楽はどのような点で違いがあるのでしょうか。
一般的に邦楽は「表」でリズムを取り、洋楽は「裏」でリズムを取ると言われています。西洋人と日本人のDNAレベルの違いとも言われています。
この、リズム感の違いは日本語と英語の構造の違いも関係していると言われています。
日本語は抑揚が少なく平坦なリズムで構成される言語であるのに対して、英語は抑揚が多く、ダイナミックなアクセントが多いため、歌詞に当てはめやすいと言われています。
また、サウンドや曲の構成の違いとして、邦楽は「Aメロ、Bメロ、サビ」と言った様式が決まっている作品がほとんどですが、洋楽は自由な構造からなる楽曲が多く、コード進行もバリエーション豊かです。邦楽は様式にこだわるあまりバリエーションが乏しいと言われ、レベルが低いと揶揄される原因となっています。
洋楽ファンの邦楽に対する評価
「邦楽VS洋楽」の図式は、たびたびネット上などで議論となっていますが、ほとんどは「邦楽のレベルが低い」と言われています。
洋楽ファンの邦楽に対する評価を調べると
「邦楽はグルーヴがない」「邦楽は歌詞がつまらない」「演奏レベルが低い」「邦楽は洋楽の真似」
などの意見が多く見られます。
このようにレベルが低いと評価される理由の一番の理由は、現代のポップミュージックはそもそも、西洋音楽をルーツに持つからだと考えられます。ロックもHIPHOPもR&Bも本来は、アメリカやイギリスで誕生したものなので、日本人は絶対に叶わないというのが、洋楽派の人の見解のようです。
洋楽と邦楽のレベルの違いはあるのか?
洋楽と邦楽がサウンド面、表現方法など多くの違いが存在する事は、明らかです。
では「レベル」は違うのでしょうか。
現在の音楽シーンを見る邦楽のレベルが低いとは一概には言えない状況です。海外でも高い評価を獲得している邦楽のアーティストが次々と台頭し、日本の音楽のレベルは確実に上がっています。
しかし、邦楽が圧倒的に洋楽に劣っている側面があるとすれば、それは「多様性」です。
歌詞、コード進行、サウンドなどにおいて、違いが少ないのが邦楽の状況です。
より幅広い音楽が生まれ多様性が広がれば、邦楽のレベルが更に高いものとなると考えられます。