音楽配信サービスの現状と今後について
音楽配信とは、インターネット上で音楽を配信するサービスの事を言います。ブロードバンド回線の整備が進み、ダウンロードの時間短縮が可能となり普及しました。
音楽配信サービスは、ここ数年で大きく進化と変貌を遂げてきました。
音楽配信サービスが次々と生まれている現状と、ミュージシャンの今後について説明します。
音楽配信サービスの歴史〜創世記〜
音楽配信サービスは誕生して、すぐに現状のように定着したわけではありません。
国内で最初の音楽配信サービスは1997年まで遡ります。SONYやエイベックス、ビクターエンターテインメントなどのレコード会社がそれぞれに音楽配信サービスを開始しました。
しかし当時のCD売り上げは現状とは比較にならないほど潤っており、携帯電話やパソコンで音楽を聴くという行為はまだ定着していませんでした。
加えて、各社の配信している楽曲のフォーマットが異なっていたり、一曲あたりの単価が高かったことから、あまり定着はしませんでした。
音楽配信サービスの歴史〜iTunes music storeの誕生〜
なかなか定着しない現状が続いていた音楽配信サービスですが、あるサービスの誕生により事態は一変します。
それが、2003年に米国Apple社がスタートしたiTunes music storeです。楽曲一曲あたりの値段の安さと、iPodというポータブルプレイヤーと連携した操作性の高さにより、世界中で瞬く間に普及し、音楽配信サービスの今後の形を変えてしまいました。
音楽配信サービスの現状と、今後のミュージシャンのあり方
2010年以降はインターネットの進歩とスマートフォンの普及に伴い、音楽配信サービスは更に進化を遂げます。インディーズアーティストも簡単に自分たちの楽曲を配信できるようになり、CDをリリースしなくても楽曲配信が可能となりました。
そして、2015年に一気に加熱したのが「定額音楽配信サービス」です。
毎月の定額料金を支払えば配信されている聴き放題というサービスです。サービス開始当初は配信されている楽曲が少なかったのですが、Apple musicやLINE MUSICなど、洋楽、邦楽ともに人気アーティストの楽曲を網羅しており、今後は定額の音楽配信サービスが主流になることが必至です。
CDの売り上げが伸び悩んでいる現状では、ミュージシャンとしても定額サービスで楽曲を提供するのが、著作権の観点からも最も有意義なアウトプット方法と言えるでしょう。
今後、私たちはどのように音楽と向き合えばいいか
今後、私たちリスナーが音楽を聴く手段は「2種類」に集約される事が考えられます。
一つはインターネットを通じた「音楽配信サービス」です。2015年を定額音楽配信サービス元年とすると現状より更にサービスが充実化することが考えらます。インターネットで楽曲をダウンロードするハードルは今後更に下がる事が予想されます。
もう一つの手段はライブ、コンサートなどの「生で音楽を聴く」という方法です。
CDの売り上げが下がったと言われ、アーティストの現状は苦しいと言われていますが各地でフェスが開催され、ライブに足を運ぶ人は増えています。
今後、ミュージシャンに求めらる事は、音楽配信サービスを効果的に使い、より多くのリスナーに楽曲を広めライブやコンサートに足を運んでもらう事が大切になるでしょう。